クリニック統合サーバーは、左図のように多彩な機能を収容しています。 クリニックの運営で必要となる主要な機能、医事会計、電子カルテ、PACS、業務支援ツールのサーバーを1台にまとめることができます。
サーバーの主要機能につては下記を参照してください。
・Ubuntu(OS)
・電子カルテ
・業務支援ツール
・ORCA(医事システム)
・dcm4chee DICOM Archive 5 light(PACS)
実際に2017年7月開院の脳神経外科クリニック向けに、クリニック向け統合サーバーを用意しました。 現在(2017/6)、開院に向けて用意したサーバーとクライアントPCでトレーニングを行っています。 → 開院後も問題なく稼働しています(クリニック統合サーバー導入事例を参照してください)。
クリニックでは、これらの機能を1台のサーバーで提供しました。 実際には、同じソフトウェア構成で処理性能が少し低い予備サーバーとの2台構成で提供しています。 冗長性を高めるための2台構成なので、1台でも稼働させることができます。
電子カルテは、現在勤務している病院(300床)でも使用しているものです。非常に多くのネットワーク機器や周辺機器を制御することができます。 部門システムの機能も用意されています。
クリニック向けでは、医事システム(ORCA)、PACS(dcm4chee Archive 5)、ORCA連携電子カルテ、業務支援ツールを1台のサーバーに集約するシステムを提案しております。
※ORCA連携電子カルテは、300床の病院の外来(150人以上/日)で使用されているものをベースに改造したものです。
主な電子カルテと業務支援ツールの改造は、ORCAとの連動です。 以下の項目で連携できるように改造を行いました。
医事システム、PACS、電子カルテ、業務支援システムは、全て無料です。 しかし薬事認定を受けたPACSビューワは、電子画像管理加算のために必要となります。 約13万円のものが今のところ最低価格ではないかと思います。
その他にも心電図をPCで閲覧したい場合にも何らかのソフトウェアを購入する必要があります。 心電計の新規購入時には、大幅な値引きが期待できると思います。 クリニックでは、勤務中の病院と同じフクダ電子の心電計と関連ソフトウェアを使用しています。
1台のサーバーでクリニックに必要なITの機能を集約することができます。
それ以外は、Windows PC、モニタ、プリンタ、テプラ、バーコードリーダー、ハブなど必要に応じて購入します。
下記は、クリニックのIT化に必要な機器を厳選したものです。 クリニックでも、この一覧の中から購入してもらいました。
2018年12月現在、Ubuntuの最新バージョンは18.10(Cosmic Cuttlefish)がリリースされています。 またLTS版は、18.04(Bionic Beaver)です。 また、バージョン17ではデスクトップUIがUnityというものに変越されていて使いにくかったのですが、バージョン18からはGNOMEに戻されました。
病院で使用する新規サーバーは、AMD Ryzenに統一しOS Ubuntu 18.04(Bionic Beaver)を使用しています。
IntelのCPUに関しては、ちょうど第9世代が出回り始めています。 こちらについては、まだUbuntu18.04が動作するか検証していません。 もう少し世代の移行が進んだら、Intelの第9世代CPUもUbuntu 18.04が動作するかを検証が必要になると思います。
これまでORCAを使用するには、Ubuntu 16.04を使用する必要がありました。
Ubuntu 18.04(Bionic Beaver)で動作するORCAについては2018年10月にリリース予定と発表されていましたが、10月に入ってもなかなかリリースされませんでした。
しかし、ついに12月20日にリリース(事前提供)されるとのアナウンスがありました。
もうすぐ古いPCにORCAをインストールする必要がなくなると思います。
事前提供 最新情報