クリニックのIT化

最近、ORCAサーポート事業者がVirtualBoxやWSL2などの仮想PC上で納入するケースがかなりあること知りました。 また、DCM4CHEEサーバーもWindows PCで安定運用できるようになりました。 これにより、クリニックで必要なIT環境の構築にあたり、PC構成の幅が広がりました。 例えば、最小構成では(訪問診療用を想定)、ノートPCに医事システム(ORCA)、他院画像用PACS(DCM4CHEE+WEASIS)、当推進会の電子カルテ・業務支援ツール・書類ファイルシステムなどをインストールすることが可能です。
※訪問診療用でなければ、デスクトップPCにインストールするほうが性能の高いPCをノートPCより安価で入手することができます。

Windows PC 1台でクリニックに必要な全てのIT環境を構築

無料アプリやデータで快適なクリニックのIT環境を構築

クリニック用の医療IT環境を構築するにあたり以下のような無料アプリやデータが利用可能です。

  • PACS(DCM4CHEe Archive 5)サーバー
  • WESIS PACSビューワー
  • Libre Office
  • 医師会 医見書(主治医意見書作成)
  • 全薬剤の添付文書PDFデータ
  • VirtualBoxまたはWSL2(ORCAをWindows上で実行)
  • Google Chrome(WebORCAが使用)
  • PostgreSQL(ORCA、DCM4CHEE、当推進会アプリ群が使用)
    • また、当推進会が小規模クリニック向けに以下のアプリを無償提供を予定しています。
  • ORCA連携クリニック向け電子カルテ
  • クリニックツール(業務支援ツール)
  • 書類ファイリングシステム
  • フリーPACSを機能補完ツール
  • オペ動画アーカイブ
  • ドック・検診システム

これ以外に医師会の医事システム(ORCA)を使用します。 以前はORCAを無料でしようすることができましたが、現在は2,750円(日医会員の診療所)の月額使用料が必要となっています。 試験的に導入するのであれば、月額料金は不要です。

上のスクリーンショットは、これらすべてのアプリ、データを1台のノートPCにインストールしたものです(VNCでアクセスした画像です)。

最小構成

1台のみのノートPCかデスクトップPCで全て運用する場合の構成例です。 ORCA、PACS、電子カルテなどのサーバー機能を提供しつつ、クライアントPCとしても使用します。 通常、ORCAは認定事業者が提供するので別PCの事が多いと思います。 この構成は、主に訪問診療を行うクリニックを対象としたものです。

ORCAサーバー別の準最小構成

すでにORCAサーバーが導入されている場合は、この構成になると思います。 ORCAサーバーが別になる以外は、最小構成と同じになります。 2台構成となり持ち運びは簡単ではないので、デスクトップPCを使用しての構築になると思います。

このようなPCの高性能化、低価格化を鑑みサーバーの集約から分散へ方針を変更しました。 具体的には、電子カルテサーバー/PACSサーバー/ORCAサーバーをそれぞれ別のデスクトップPCにインストールしてサーバー兼クライアントとして使用します。